鼻が人並みに高くなっても、僕は変わる事ができなかった。

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鼻が人並みに高く

前回のあらすじ…
顔面をマシにしたらコンビニのお姉さんに:
http://harb.xsrv.jp/storys12

 

本日の動画

 

 

お金を使うのが勿体ないからと言って
恋愛から逃げていました

 

自分一人でご飯を食べれば370円で済むのに、彼女ができれば見栄も張りたく
なるだろうし、1回ご飯を食べるだけで2人で1000円近くもかかります。

 

毎週1回はデートもするだろうから、1か月に5,000円くらいは必要かなと思う。
その他にもプレゼントもしなくちゃいけないし、遊びに行くお金だって必要・・・

 

更に個人的な話になるのですが、ある日僕は親の車に乗って、おばあちゃんの家に
向かう途中、そこには容赦なく卑猥な店が立ち並んでいる場所があるのですが、
ラブホテルの「ご休憩」という文字の横に書かれている金額をちらりちらりと
横目で見ては「なんでこんなに高いのだろう…」といつも思っていました。

 

そんな、恋愛について回るお金の問題のことを色々と考えていると、
恋愛をする前から恋愛をすることに気が滅入(めい)ってしまう僕でした。

 

彼女をつくったこともないくせに、彼女がいる幸せも知らないくせに、僕は「お金」
という自分の目に見えるものだけを大切にしていました。

 

「恋人の存在」という自分の体験したことのない世界を「お金よりも価値の低いもの」
だと思っていました。

 

彼女はとても欲しいと思っていましたし、女の子にモテたいと、
心の中でいつも思っていました。

 

だけどお金のことを考えるとどうしても今ひとつ、女の子に対して積極的に
なれなかったことも事実です。

 

りんごと桃の違い

 

僕は、知っている価値と知らない価値は、お互いに比較することはできないという事が
分からなかったのです。

 

たとえば桃の値段はりんご3個分の値段だからといって、りんごの3倍
桃が美味しいかと言えばそうではありません。

 

人によっては1つの桃よりも、りんご1個の方が価値が高いのです。

 

と言いますか、
そもそもの話、桃を食べたことの無い人に、桃の価値は分かりません。

 

桃もりんごも両方食べてみないことには価値の比較はできないのです。

 

同じように、
自分一人で食べるごはんのおいしさと、彼女と二人で食べるごはんのおいしさは、
金額だけでおしはかることは出来ないのに、僕は自分勝手な思い込みで価値を
決めつけて生きていたんです。

 

彼女へのプレゼントを買うために1か月間、汗水たらしてバイトする人がいること、
1か月分のバイト代よりも彼女のたった1つの笑顔の方に価値があると感じる人が
いること。

 

僕はそういう人が世の中にはたくさんいるという事を知らなかったのです。

 

僕のくだらないジョークで笑う女性の笑顔も、1か月分の想いがぎゅっと詰まった
プレゼントに感激し、涙を流しながら見せてくれたとびきりの笑顔も、

 

言葉にすれば同じ笑顔だけど、中身やそこにある価値は「人それぞれ全然違う」という
ことが分からなかったのです。

 

世界一最低なビデオレター

 

モテない自分のまま一生暮らしていく人生の価値…休みの日には一歩も外に出ず、
いつも同じ服を着ていつも同じ時間にウトウトして、いつも同じ服の場所に同じ
よだれをつけてしまうような、1か月後も1年後も10年後も、
まったく変わらない休日の過ごし方・・・

 

10年後に、ビデオに映した自分の顔を見るとゾッとするほど老け込んでいる。

 

たまにかかってくる友人からの電話にも出ることさえできない。
弱っている自分の声を聞かれて心配されるのが嫌だから。

 

数少ない大切な友人への申し訳なさと、気持ちの切り替えが出来ない
不器用な自分への思い・・・

 

この性格のせいで、今までどれだけ損をしてきた事か。

 

気持ちを切り替えるだけで人生がうまくいく予感はあるのに、自信の無さや
面倒に思う心が自分の進化の邪魔をする。

 

自分をとりまく周りの景色は、美しいほど鮮やかに変わっていくのに、
自分の季節だけはまるで古ぼけたテレビのように、ずーーっと色あせたまま。

 

女性に触れて、木の葉が緑から真っ赤な赤へと変わりゆくように、
自分もこの止まったままの景色と季節を変えていきたいのに、どうしてもそれが出来ない。

 

この問題の中を、深く深く潜っていく。

 

どうやら問題は、ただの気持ちの問題だけじゃあない。自信の無さだけでもない。
お金に対する僕の価値観が、どうしても僕の邪魔をする。

 

こんな自分のまま、一生暮らしていくとしたら、その人生の価値って
いったいどれくらいあるのだろう。

 

逆に、モテモテになった状態のまま暮らす人生の価値ってどれくらいあるのだろう。

 

彼女が、永遠に一人もできないまま死んでいく人生の価値。
くだらないテレビを見終わった時のフとした瞬間、「あー、明日も仕事か・・・」
とブルーになっている瞬間。

 

「自分は一体、あと何年生きなければならないのか」
そんな疑問が頭を殴りつけてくる。

 

別に今の生活に不満があるわけじゃあない。
最低限、欲しいものは買うことができ、庶民的な価格の食べ物なら
食べたいものを食べるくらいの自由はある。

 

だけど、この”どうしようもないやるせなさ”は、なぜこんなにも
僕の胸を強く締めつける!?

 

・・・

 

気がつけば、カミソリを手に左手首をじっと見ていた。

 

貧相な青白い血管は、僕の命の生命線。

 

100円で買ったカミソリで、うすい皮膚の上をそっとすべらせる。

 

うっすらと、赤い血がにじみ始めた…その次の瞬間、

 

一気に刃をグッと血管の中に押し込み、そのまま手を払うようにして
血管をかき切る!

 

天井からはね返る自分の血しぶきを浴びながら遠のく意識の中で、
思い出と呼べるものが何ひとつ無かったことに気付く。

 

最後の最後まで人に迷惑をかけて、親に何ひとつとして貰ったものを返せないまま
誰からも愛される喜びを教えてもらえなかったまま死んでいく人生・・・

 

その人生の価値というのは、どれくらいあるのだろう。

 

その反対に、

 

たった一人だけだったとしても、自分の人生の熱量の全てをかけて愛した人が
いたということ、その事実に心から満足して死んでいく人生の価値。

 

幸福と呼ぶべきその価値は、決してお金には代えられないものではないでしょうか。

 

「守りたい人ができて、初めて生きる意味を知ったんです。」

 

働くことに対して、生きることに対して、無気力だったある人が、
かみしめるように言った言葉です。

 

お金の問題なんて、お金が無くなればまた働けば済む話です。
仕事なんてえり好みさえしなければ、いくらでもあるはずです。

 

・・・

 

一人で生きていこうと思っていました

 

僕は、ずっと自分一人で生きていこうと思っていました。

 

誰からも必要とされない人間なんじゃないかと、
いつも心のどこかで感じていたからです。

 

僕は、自分一人で生きようとしていたから、自分で働いて得たお金を必死になって
守ろうとしていたのかもしれません。

 

なぜならば、お金は人と違って裏切ることがないからです。

 

そして、得たお金は自分一人で全部使うことが当たり前だと思っていたんです。

 

それが幸せだと思っていました。

 

そういう価値観を持っていました。

 

誰かのために人一倍働いて、誰かのために得たお金を気前よく使う、
そんな価値観なんて僕には無かった。

 

・・・

 

少年が、右手に強く握りしめたコインを人に渡そうとしないのは、
もしかすると家族のせいなのかもしれません。

 

もしかすると、また人に良いように利用されてしまう恐怖のせいかもしれません。

 

その少年は、右手に握りしめたコインを手放すことなく育ちました。
それが僕です。

 

そんな時でした。僕の価値観のすべてを変えてくれた女性と出会ったのは。

 

あなたの笑顔を見て、
あなたを好きになりました

 

それは、冬のある寒い朝のことでした。

 

僕は、一人の女性と出会いました。

 

自分以外の誰かのために、お金を使うという喜びを僕に教えてくれた人。

 

彼女のおかげで僕の人生は変わったんです。

 

 

 

鼻を高くする動画

 

 

 

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